ヤングマガジン52号(講談社)

2005年より新連載の『女神の鬼』(田中宏)、「第0話」としてプロローグを掲載。1983年の広島、誰も手の付けられない悪ガキ・ギッチョこと佐川義14歳のあまりにも無軌道な暴走を描く…となりそうだが。「莫逆家族」で描かれた鬼気迫る情念の描写は認めるが、正直全く共感できない人物の描き方にはずっと疑問を抱いている。ヤンキーものがヤンマガアイデンティティの一つとは言え期待できない新連載。

そんな自分が現在のヤンマガで好きなのが『赤灯えれじい』(きらたかし)と『COME!』(日高トミ子×松本タカ)の2本。双方「ドラマ」と言えるほどの話ではないかも知れないが(失礼)、淡々とした日常描写の積み重ねに逆に引き付けられるのです。

もう1本楽しみにしてるのが『アウト・ロー』(木内一雄×コウノコウジ)。フォーシームとツーシームを無意識に投げ分ける優人の投球に手の出ないジャガーズ。大人げないジャガーズ監督に持ち前のイヤラシさで対抗する監督らしくなってきたアツシに、本格的な「出番」が!?どう出るか楽しみだが次号は休載。

次号読み切りでモーニング連載の『はるか17』(山崎さやか)がゲスト出張掲載とのこと。