ヤングマガジンアッパーズ21号(講談社)

休刊号です。
最終号のお祭りとして「シャッフル企画」。連載陣が他の作者のパロを描きあうというお遊び、アッパーズはこのような企画に積極的でした。同人的で内輪受けとの意見もありましたが個人的にはこういうの好きだったなぁ。本物の「池上タッチ」(池上遼一)による『THE大市民』を筆頭に面白かったのでメモしておく。

さて終了組から、まず『やまとの羽根』(咲香織)と『ジョバレ』(白井三二郎)のスポーツもの二本は惜しい終了。「やまと」は爽やかさが作者の新しい面を見せていたのが特に。最初出てたライバルキャラも出ず仕舞いだったし…。
おとぎのまちのれな』(はっとりみつる)と『サムライダー』(すぎむらしんいち)は明確なラストシーンを見せたが、両方最後にもう一伸びが欲しかったかなという感じ。やや尺足らずとなってしまいこちらも惜しかった。
アブない話題と毒(?)をふり撒き続けた『全日本妹選手権!』(堂高しげる)は最後に媚び売って終了(笑)。実はアッパーズ古参作家として底を支えていた堂高、ネタ職人としての仕事は評価しております。『盆堀くん』(いましろたかし)は人気あっての連続掲載だったと思うのだが、ムリヤリな「おわり」にワラタ。2ページなんでどっか拾ってくれんかなとも思ったが、作者はそんな気ないんだろーなー。

次は移籍組。『RED』(村枝賢一)と『SUGAR』(新井英樹)はヤンマガ本誌移籍で一安心。「RED」はクライマックスの最中、ラストをきっちり読みたいところだが再開は2005年2/7発売のヤンマガ10号から。「SUGAR」はちょうど次から新章入るとこだが開始は来年としかなし、まだまだ長くやるべきなのでしっかり描き貯めといて欲しい。うううひたすらガマンの子。
『R-16』(佐木飛朗斗×桑原真也)も来春から「高校生編」開始ですと。まあ本誌に合った(?)作風なんでいいかも知んない。そして移籍ではないが期待の予告が。『バジリスク』に続きせがわまさきが『柳生忍法帖』を漫画化とのこと、12月末開始。せがわの柳生十兵衛!これらを吸収するヤンマガ本誌の強力なパワーアップ楽しみだなあ。

「B級」を自ら謳い文句としていたアッパーズ、それゆえ自由度も高くバラエティに富んだ多くの作品に自分は楽しませてもらいました。
雑誌の存在としてもたいへん惜しいさよならです。お疲れ様でした。