ヤングマガジン7号(講談社)

短編叙情漫画の名手・松本剛が一昨年の「平成歌謡漫画大全集」以来の本誌登場。『ハナモモ』、「花桃」をキーワードにした連作読み切りシリーズ。
第1話「坂道」・・・かああ、イイ!怒ってしまうほど良い。瑞々しいキャラ、何気なく自然でそれでいて設定が巧みに明かされる展開、コマ数は多いが一つ一つの構図は上手いしムダがないし印象的で映像的な「間」も生み出してるし…全てが素晴らしい。そして爽やかな結末。このシリーズ「癒し」がテーマになってるようなので、松本の上手さで毎回こんな爽やかさが味わえるのは大変嬉しい。
松本剛に触れた事ない人は是非一読をオススメします。と今自分の中では人に薦めたい作家No.1。これでお気に召しましたら一昨年出た単行本『甘い水』(上下巻)もぜひ(こちらはかなり辛いテイストですが)。次回第2話「春雷」は1/31発売9号掲載とのこと。