超合金魂 闘将ダイモス(バンダイ)

ダイモス箱

燃やせ燃やせ真っ赤に燃やせ、怒る心に火を点けろ…長浜ロボロマン3部作の最終作『闘将ダイモス』の主役変形ロボ・ダイモス超合金魂化。合体のコンバトラー・ボルテスと単体でトレーラートラックが変形するダイモス(操縦も一人)はかなりの違いがあるが、それだけに個人的には燃えるものを感じる。あとトランザーが好きなのですね。24輪が唸りを上げて激走するトレーラー!他のトレーラーロボ(コンボイとかフラッシュタイタンとか)とはかなり趣の違う佇まいがイカス。
このトランザーからダイモスへの変形機構を、魂化に当たり過去のDX超合金とは大きく変えてきたのがこの商品最大のポイント。と言うのはトランザーを基準にして考えるとダイモスにした時「頭がデカイ」「ゆえに肩幅が狭い」「カバーが背面に露出する」という欠点がDX超合金にはあったワケで。これを解消すべく、まず頭は「トランザー用の頭部とダイモス用の頭部を別にする」というそのまんまの方式に。「なぁんだ」と思われるかも知れないが、この二つの頭部は「どんでん返しで片方を胸部に収納する」という機構により付け外し不要なのだ。次に肩・腕部は「その丸々をトランザー時に脚のスネに当たる部分に収納する」という方式でカバー。実際見ると「ああなるほど」と思ってもらえると思う。そして背面カバーはかなり小さくなったのでそんなに気にならない・ごく小さい形状重視パーツに付け替えも可能と、変形機構の工夫はかなり頑張ったのではないかと思う。「変形の仕方が変わってる」という声もわからないではないが(足のスライドもなくなっちゃったし…)。これでトランザー・ダイモス双方カッコよくなったので開発スタッフにはグッジョブ!を自分は言いたいと思う。
では頭の中で一矢役・神谷明氏の声を再生させて遊ぼう!「トランザー・ゴウ!」「ジャスティーン!」、トライパー75Sはミニカー式のもの(キャノピー・後部翼開閉式)とトランザー後部ハッチに収納できる小型のもの(走行・飛行形態両方)が付属する。後部に収納してもDX超合金のようにポロリなし!「ダイモス・バトルターン!」「ダーイモース!」
派手な空手アクションも各部関節可動でグリグリ再現。腕は非常に良く可動するし、股関節の可動範囲を拡大させ大きく前蹴りも可能。そして豊富な武器パーツ。手持ち武器だけでも双竜剣・バトルブレイク(トンファー)・三竜棍(三節棍形態にも変化)・ダイモシャフト(ナギナタ)と充実、投擲系もファイブシューター(スライドしてちゃんと5つに見える)・クロスブーメラン・チェーンシャーク・スネークロックと涙モノの再現。そして胸を開いてダブルブリザード(ファイヤーブリザードに付け替えられる)!「必殺!烈風正拳突きィーッ!」。この男らしい空手技がダイモス最大の魅力。
OPも歌といい日本刀を振り回しまくる京四郎といいたいへん男らしいもので好きだったが、EDはエリカの歌でありOPとの落差に子供心には「ケッ、なよっちい」などと思っていたものだった。しかし今考えてみるとこれはED最後に映る一矢とエリカの愛し合う美しい姿に嫉妬を覚えていたのではなかろうか。それからもう何十年と経ったのですが、まだ自分は自分のエリカタンとは出会っていないのです(何か寂しい文章の終わりになってしまった)。